2023年 税務経理協会
行政書士試験は、法律系国家資格の登竜門として、年間約5万人が受験して、約5,000人が合格、そして2,000人弱の方が開業しています。また、受験者の年齢層は、10代から80代まで幅広く、国家資格のなかでは人気の資格であるといえます。
一方で、法律系資格のなかで最も実務のイメージがつきにくい資格であるともいえます。
受験者の多くは、行政書士がどのような仕事をしているのかよくわからずに試験を受け、合格者した人の多くが行政書士の実像をつかみきれないまま開業しているようです。
名前はよく聞くけど、一体何している人なのかよくわからない。それなのに、毎年5万人もの人が受験する「行政書士」は、とても不思議な資格であるといえます。
業務のイメージがわからないと、開業後のビジネスプランが描きにくいし、業際問題にも抵触しやすい。行政書士を目指す人が、行政書士の「正体・本質」をつかみきれないまま「受験➡開業」へ流れると大きなリスクを抱え込むことになります。
本書は、「法律の専門知識で人の役に立ちたい」という想いを持つ多くの人に、行政書士の本質・正体を解き明かし、行政書士試験を「受ける/受けない」、「開業する/しない」を判断する材料を提供します。
行政書士の業務や業際がわかりにくい原因の一つは、行政書士という資格の成立過程にあります。そこで、行政書士がどのような経緯で成立したのか、順を追って解説していきます。
「代書人」という行政書士の祖先から、弁理士、司法書士、税理士、会計士、建築士などが次々と分離独立していく過程をみることで、「広範な業務分野を持つとともに、できないことが多い」理由がわかり、業際の作られる過程も見えてきます。
また、歴史を振り返るとともに、行政書士法を丁寧に紐解くことで、わかりにくい「業際」のライン可視化しています。
行政書士として活躍している人の本音や、行政書士が携わる広範な業務範囲を一望できる「専門分野」発見リストなど、行政書士の理解に役立つ情報が盛り込まれていますので、行政書士が気になっている方、資格を取って独立したい方は、是非ご一読ください。

